『モモ』無駄な時間あっての豊かさ
私の時間と人生を変えた本
みなさん、こんにちは〜
今回の平行世界への扉のご案内は、こちらです!
最初の本は何にしようかなぁと思った時、
頭に浮かんだのは、この1973年にドイツで出版された「モモ」でした。今思うと、ある意味この本が今の私の原点でしたね〜。
この本は高校三年の時、学校の図書館でフッと目について借りた本でした。
そして、読むのにとても苦労した本でした。まず、大きくて、厚くて、重たくて、本を持つ腕が疲れました。でも、それだけでは無いのです。出だしは軽快で興味が湧いて面白く読み進みましたけれど、途中から何故か読むことが苦痛で苦痛で何度も読むのを止めてしまおうかと思いました。その章が私にとって単調で緩慢で退屈に感じたのです。飽きたら数日読むのを止めて、また少し読み進めて、また数日読まない日が続いたりして、やっとその部分を読み越えた時、それが、正に!作者の意図していたことだと解ったのでした。まんまと仕手やられました。
物語は、街外れの円形劇場の廃墟にモモというみすぼらしい服を来た不思議な女の子が住んでいる紹介で始まります。子供達は彼女が大好きで、彼女といると豊かな想像の世界の扉が開いて、悲しい気持ちも元気になって楽しくて安心しました。モモも街の人たちが大好きで穏やかな暮らしが続いていました。
街に時間泥棒の灰色の服を着た男たちが現れるようになってから、街の様子が変わっていきます。人々は彼らの本性を知らずに、「時間貯蓄銀行」へ無駄な時間を節約して預け、いつか、まとまった時間で家族で旅行をしたり、貯蓄した分長生きするんだと言って、減ってしまった時間の中でセカセカと忙しく日々を暮らし始めます。当然、モモの処にやって来る子供も大人もいなくなりました。
モモは、元気を失った大好きな街の人たちの暮らしを取り戻すべく、時間泥棒の灰色の男たちと向き合うことを決意します。
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初めて扉を開けたとき
読書をしている時って、まるで別の平行世界へ飛んでいるみたいじゃありませんか。
あの感動は忘れない!
今でもはっきり覚えている
月並みに「あいうえお」を覚えた小さい頃、
私は、ワクワクしました
一つ一つの文字が、一つ一つの音であり、それをつなげると名前になる
「いぬ」だったり、「ねこ」だったり
ただ文字と音を、まるでパズルみたいに重ねていくことが面白かった
そうして浮き上がってくる音が、練習帳に描かれている絵と同じだ!っていうことが、
面白かった
でも、知らなかったのです。
あの瞬間までは!
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